岡山県では、英語教育を軸とした特区的な取組が進められており、授業内容や教育体制、学校現場での実践について説明を受けました。
英語を単なる「教科」として学ぶのではなく、日常的なコミュニケーションや体験の中で自然に使う環境づくりが重視されており、子どもたちの表現力や積極性を育てることを目的としています。
特徴的だったのは、カリキュラムだけでなく、教員配置や外部人材の活用、学校全体での取組として制度が設計されている点です。
一方で、英語教育を充実させるには、指導人材の確保や教員の負担軽減、制度の継続性といった課題も避けて通れず、現場の工夫と行政の支援が両輪で必要であることも率直に共有されました。
幸手市においても、令和9年度から義務教育学校が開校予定です。
新しい学校づくりを進めるうえで、「どのような特色を持たせるのか」「子どもたちにどんな力を身につけてもらいたいのか」を改めて考える必要があります。
今回の視察は、特色ある教育を検討する際の一つの参考事例として、多くの示唆を与えてくれました。
道の駅では、施設運営の仕組みや経営状況、防災拠点としての役割について説明を受けました。
特に印象的だったのは、指定管理料が0円である一方、市に対して年間の賃料を支払っているという点です。
年間売上は5億円を超え、安定した黒字経営を続けており、地域農産物の販売促進や雇用創出にも大きく貢献しています。
単なる集客施設ではなく、「地域経済を回す拠点」として、明確な経営意識を持って運営されていることが伝わってきました。
また、防災の観点からも重要な役割を担っており、平時と有事の両面を意識した施設づくりが行われています。
幸手市においても道の駅構想がありますが、視察を通じて改めて感じたのは、「作ること」が目的になってはいけないということです。
せっかく整備しても、赤字経営となれば将来にわたって市の負担となります。
規模や立地、機能だけでなく、持続可能な経営ができるのか、防災拠点として本当に機能するのかという視点を含め、慎重な検討が不可欠であると感じました。
総社市の新庁舎建設については、構想段階から現在に至るまでの経過や、建て替え手法、施設配置、防災対策などについて説明を受けました。
業務を止めない建設手法や、災害時の拠点機能を重視した構造、市民の利用を意識した窓口動線など、実務に即した工夫が随所に見られました。
また、複数の建設パターンを比較検討したうえで方向性を決定しており、意思決定のプロセスが整理されている点も印象的でした。
建設途中での見学会などを通じ、市民への情報共有にも努めており、「庁舎は行政のためだけでなく、市民の財産である」という考え方が一貫していると感じました。
幸手市においても新庁舎計画が進められていますが、庁舎は一度建てれば数十年にわたり使い続ける施設です。
金額の妥当性はもちろん、建物の規模や中の仕様、将来の人口減少や行政需要の変化、防災拠点としての役割など、長期的な視点での慎重な議論が必要です。
今回の視察で得た知見を踏まえ、幸手市にとって本当に必要な庁舎のあり方とは何か、引き続き考え、議論を重ねていきたいと考えています。